金属を蒸発させ基板に付着させ基板上に金属膜を形成する方法を、蒸着法といいます。
しかし、大気圧の蒸着モデルのように、空気に分子が多量にタンク内を縦横無尽に運動している状態で金属を加熱しても、蒸発した金属粒子は基板には到達せず、すぐ空気分子に衝突してしまいます。
蒸発粒子が、次に空気分子に衝突するまでの距離を平均自由行程といいます。
大気中では基板上に蒸着膜が形成できないため、空気を排気し真空状態を作る必要があります。
高真空の蒸着モデルのように、空気分子が少なくなれば平均自由行程は大きくなり、基板上に金属膜を形成することが可能になります。これが、真空蒸着です。